消化器内科
消化器内科
消化器内科では、食道、胃、十二指腸、大腸、肝臓、胆のう、膵臓などの病気をみます。
など
酸性の胃液や胃の内容物が食道に逆流することで、食道の粘膜に炎症が起きた状態です。加齢や食生活の欧米化、喫煙・飲酒などの生活習慣、肥満、姿勢が要因となり、近年増加しています。主な症状は、胸やけ、胸の痛み、長く続く咳、のどの違和感などがあります。
ピロリ菌は、正式にはヘリコバクター・ピロリと呼ばれる細菌で、「べん毛」というしっぽを端につけてスクリューのようにくるくると回しながら動いています。
通常胃のなかにいる菌は胃酸で死んでしまいますが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素を産生しアンモニアのバリアを作るので、胃の中でも生き延びることができます。
ピロリ菌は基本的に口から感染するといわれています。ピロリ菌に感染すると胃炎を起こします。他にも胃・十二指腸潰瘍、胃がん、リンパ腫(血液の病気)などの原因になることが分かっています。ピロリ菌を除菌すると胃・十二指腸潰瘍の再発率は著しく下がります。そのためピロリ菌が陽性であれば、積極的に除菌治療をお勧めいたします。
多くはピロリ菌感染によるものですが、それ以外の胃炎もあります。胃カメラで調べることができます。症状や胃カメラの結果に応じて内服治療を行います。
ピロリ菌感染や鎮痛剤の内服、ストレスなどが原因で起こります。胃の痛みがでますが自覚症状が少ないこともあります。出血があれば血を吐いたり、黒い便が出ることがあります。胃カメラで潰瘍の有無を調べます。程度が軽ければ内服加療を行います。
胃の壁の最も内側は粘膜でできています。この粘膜内にがん細胞が発生してできる病気です。主にピロリ菌感染から慢性胃炎を起こし、そこから胃がんが発生すると言われています。
胃X線検査や胃カメラで調べます。他にも腫瘍マーカー、ヘリコバクターピロリ抗体検査、ペプシノゲン検査と呼ばれる色々な検査があります。
2018年の統計で罹患率は男性で2番目、女性で4番目に多く見られます。50歳前後から、特に男性で罹患率が高くなりますが、若い女性の方でもがんが発生することがあります。胃の症状があれば早めの検査をお勧めします。
大腸の粘膜の一部にイボのように隆起してできたものを大腸ポリープといいます。大腸ポリープは、将来的にがん化する腫瘍性のポリープと、それ以外の非腫瘍性のポリープに大別されます。
小さなポリープは、ほとんどの場合において無症状です。大きなポリープは、時に出血や、粘液便、腹痛、便通異常などをきたす場合がありますが、やはりほとんどは無症状です。
大腸ポリープを小さいうちに切除することで、将来の大腸がんの予防になります。大腸がんになる可能性のあるポリープをより早期に見つけるためには、症状がなくても、定期的に大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を中心としたがん検診を受けることがとても重要です。
便潜血とは、便に血が含まれているかどうかを調べる検査です。
目に見えて血便があればだれしもが心配され病院へ受診されると思いますが、この便検査は微量の目に見えない血液を調べることができます。大腸の病気の有無を推し量るのに有用で、簡易的に行えることから、健康診断や人間ドックでも利用されています。
もちろん硬い便などで肛門が切れて陽性の結果になることがありますが、大腸がんなどの病気が隠れていることがあるので、陽性となればしっかりと消化器内科へ受診することが重要です。
3日間排便がないから便秘、などといった明確な定義はありません。慢性便秘症診療ガイドラインでは、「本来なら体外に排出すべき糞便を、十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。
生活習慣や食事の指導、内服による治療を行います。
大腸がんなどの病気が隠れていることもあるので、便秘に悩まれている方は一度ご相談ください。
腸に起こる炎症の総称です。潰瘍性大腸炎やクローン病は原因不明で、厚生労働省によって難病指定された疾患です。
腹痛、下痢、血便、発熱、貧血などが主な症状です。他にも様々な合併症が現れることがあります。
大腸カメラや大腸粘膜の一部を採取して調べる病理検査などで診断していきます。診断後症状、程度に応じて治療を行います。
医療費補助制度の対象疾患のため、公費による助成を受けられます。申請には指定医療機関の難病指定医が作成した臨床個人調査票を揃え、各市町村の保健所で手続きを行います。
原因には肥満、アルコール性、ウイルス性、薬剤性などがあります。自覚症状はほとんどなく、健康診断や人間ドックで指摘されることが多いです。無治療で放置すると慢性肝炎から肝硬変に進展し、肝不全や肝がんが発生することがあります。進行すると、全身倦怠感、食欲低下、皮膚のかゆみ、黄疸、むくみ、腹水などの症状が現れます。
このような症状が現れる前に治療することが重要です。肝機能障害を指摘された方は放置せずに消化器内科へ受診してください。